サマルカンド・ブルー

アジア

ウズベキスタン東部のサマルカンドは、2500年以上の歴史を持つオアシス都市。幾度もの襲撃を受け、一度は廃墟となったこの街がティムール帝国の首都として蘇ったのは1370年のこと。

モンゴル遊牧民の血を引くティムールは、シルクロードの要衝として栄えたこの街を再び政治・文化の中心にしようと、遠征のたびに職人や芸術家を連れ帰り、壮麗な都を築いた。

建築物群に使われた青色のタイルは、中国の陶磁器の技術とペルシャの顔料が結び付いて誕生したもの。青はまた、遊牧民の色ともされている。「サマルカンド・ブルー」と呼ばれる美しい色彩は、大陸を駆け抜けた帝王の野望が染め上げた大いなる遺産といえよう。

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