コンクリートの歴史は古く、ローマ人はヴェスビオス火山の麓で取れる火山灰と石灰、砕石を混ぜ合わせたものが水中で硬化し、強度を増すことを知って、伽藍や、橋や、水道橋などを造っていたようだ。ローマの伽藍のドームは既に型枠を使用していた形跡があると言われていた。
ローマのパンテオンは現在も鉄筋などの補強のないものとしては、世界最大のコンクリート製ドームである、ローマ近郊の墓で、ローマン・コンクリートがむき出しになっている。現代のコンクリート建築とは対照的に、ローマではコンクリート壁をレンガなどで覆っていた。
ローマ帝国のローマン・コンクリートは、生石灰、ポゾラン(「ポッツオーリの土」と呼ばれる火山灰)、骨材としての軽石から作られていた。ローマ建築に広く使われて建築史上の画期をなし、石やレンガに制限されない自由で斬新な設計の建築が可能となった古代ローマ人にとってコンクリートは新たな革命的な材料だった。
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