女性の権利や地位(中世~近世)

社会

女性の権利や地位については、単純には言えないのだが、中世では一般的に女性も男性と同様に働かなければならず、そのため夫の不在や死亡時に代理人となり、幼い子供の後見人として、社会において男性と同等の役割を果たす女性は多く、貴族の夫人は「戦う人」である夫が戦争や捕虜となって不在の場合、領地の管理から防衛まで代わりに行っていた。また、女性の財産権や相続権も概ね存在し、王侯の女性相続人との結婚を巡って歴史が動いていたと言っても過言ではない。

近世では、男女の役割分担が進み、女性は家内のことを担当するようになったため、社会への露出と言う面や法的な権利と言う面では、中世より低下していると言える。また、貴族の場合、中世では領地経営や教会との付き合いは家政の内であり政治的にも女性の役割が大きかったのだが、近世では単なる地主で、教会は冠婚葬祭の場であり、女性は慈善(チャリティ)や社交、屋敷内の事柄を担当して政治には係らなくなっている。

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