西晋王朝の皇帝・司馬炎は、羊が引く車に乗って、後宮を回り、たまたま、羊が止まった宮女と一夜を共にした。そこで、宮女たちは、皇帝に選んでもらうために、羊の好物の真竹の葉に塩水をまぶして(挿竹灑塩 そうちくれいえん)、自分の部屋の前に置いて、羊が止まるようにしたという。(『晋書』「胡貴嬪伝」に記載)
この古代中国の後宮における顧客(皇帝)獲得合戦に使われた「挿竹灑塩」が、現代日本の客商売での「盛り塩」の起源とも言われている。しかし、日本では、古来、塩を、神道や仏教で、災厄の侵入を防ぐ「清め塩」を使う風習があったので、ここから「盛り塩」の習慣が広まったのが順当だと考えられている。
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