ライムジュース

生活

ときは大航海時代、冷蔵庫のない時代、海の上での長い航海の間、保存しておける食料はあまりありませんでした。船乗りたちの食事は主に、固くて、しかも虫が湧いているビスケットと塩漬け肉でした。(他にもチーズや豆、野菜も積んでいましたが、すぐに腐ってしまうので食べられるのは最初の数週間の間だけです)

船にはもちろんコックが乗っていたのですが、一人当たりの水と食事の量はしっかり管理されており、違反すれば厳しい罰が待っていました。

ビスケットはそのままでは食べられないほど固くなりスープに浸してやっと食べれるようなものでした。

塩漬け肉は大きな樽に入っており、長い航海の最後になればいくら塩につけてあるとはいえ、異臭を放つようになっていました。

もちろん積んでいる真水もどんどん濁ってきて雨がまさに恵みの雨となっていました。

そんな食生活が続くと、多くの船乗りはビタミンC不足で壊血病という恐ろしい病気にかかってしまいます。

 

大航海時代の最後に現れたイギリスの航海者キャプテン・クックが自らの航海でキャベツの漬物を多く積み込み、寄港地でも果物や野菜、新鮮な肉を手に入れるようにしていた(当時の多くの船長は食料に多くの金額を使うことは少なく、クックはこの点では乗組員思いの船長でした)ため、長い航海で1人も壊血病で失うことはありませんでした。

それから研究が進み、イギリスの船は全てライムジュースを積み込み、船乗りは毎日飲まなければいけないということになりました。

このライムジュースは長期保存で濁った真水に混ぜて飲むことでその不快さも少しは和らいだとか。

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