農薬を使わない取組みなどによって、
ホタルが育つ美しい川が守られています。
田んぼは米だけを生産しているのではありません。
ごはん一杯分のお米がとれる広さの田んぼから
ミジンコが五千匹、
トビ虫が三十二匹、
クモが十匹、
カブトエビが四匹生まれます。
赤とんぼ一匹が生まれるためには、
ごはん三杯から六杯分の広さの田んぼが必要です
彼岸花があると田んぼのあぜが丈夫になります。
彼岸花の球根には毒があるので、ミミズがいません。
もしミミズがいると、それを食べにモグラがやってきて、
モグラが開けた穴から水がもれてあぜが崩れてしまいます。
そして、不思議なことに、この彼岸花は
農作業であぜの草を刈らないと出てきません。
「食」と「農」と「環境」は三位一体!
ホタルが舞い、赤とんぼが群れ、彼岸花が咲き乱れる
その風景を美しいと感じる心があるならば、
日本の農業のこと、時々でいいから、思い出してください。
小倉百人一首の巻頭は誰の歌だったでしょうか?
そう天智天皇こと、天命開別大神の
秋の田の 仮庵の庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ
です。
日本の美意識の原点には、
田園の風景があったことを忘れてはいけません。
日本の米を買うというのは、
単に食料を買うという以上の意味があるのです。
単に食料だけが欲しいなら、海外から安いものを輸入すればいいでしょう。
しかし、過去に王朝歌人が見た風景を、未来にも引き継ぎたいと思うなら、
食べろ!食べろ!もっと食べろ! 日本の米を食べろ!
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