金正男

　金正男は、1971年5月10日に金正日と成恵琳の間に生まれた、金正日の長男である。しかし、母親の成恵琳（人気映画女優）は、実は、人妻であったため、儒教思想を重んじる北朝鮮の習慣から、当初は、金日成に秘密裏に育てられた。

金正日が金正男、金正哲、金正恩をスイスの学校で勉強させたのは、子供たちに広い視野と自由な思考を体得させたかったからだろう。優れた独裁者となるためには、部下を多面的に把握できねばならない。

独裁者がチュチェ思想を本気で信じたら、表面では忠実に見える部下の内心の裏切りを見破れない。しかし広い視野と自由な思考を体得すると金正男のように改革・開放を支持するようになってしまい後継者たりえない。