衆議院予算委員会第三分科会 水系赤痢

政治

衆議院予算委員会第三分科会

http://kokkai.ndl.go.jp/…/syu…/068/0388/06803220388003a.html

 

「知っているかね君」

「は?……」

「この10年間に、水道水が原因で起こった伝染病は、5件あるんだよ」

「5件も……ですか」

「そう、昭和3年に愛知県豊橋連隊で腸チフスが起こっている。4年には茨城県日立町で赤痢だ。5年にも、八幡市で腸チフスがあり、昭和6年になると、1,600人の患者を出した長崎市の腸チフス事件がある。そして、10年には君も知っていると思うが、神奈川県川崎市の、例の赤痢大騒動だ。結局いずれもが水道の水から伝染している。君には不愉快かも知れないが、伝染病が発生した場合、原因調査でまず水道を疑ってみるというのが、疫学の常識になっているんでねえ」

 

○楢崎弥之助議員

「私は、この大牟田の爆発赤痢も国家犯罪の疑いが濃厚だと見るわけです。少なくとも水道汚染説はとり得ない。当時の気象台による風向きの関係等も資料が整いました。そして発病の状態とこれを照らし合わせると、やはりガス汚染という可能性が非常に強い。もっとも、27日以降は赤痢の予防剤を飲んで、そのために発病したケースもあると思います」

 

○橋本龍太郎議員

「楢崎君、時間のお約束をお守り願います。各分科員に御協力を願っております。楢崎君、質問を終わってください。すでにあとの質問者が待っております。あなたのいまの発言は時間が切れてから始まったはずです。他の方にもみんな30分で御協力を願っております」

○楢崎弥之助議員

「これでやめろというのですが、途中でそんなことを言うからかえって時間がかかる。もうやりとりはしません」

「いま言った、そういう断定的に教科書で水道汚染説がとられておるという点はどう思われるか。最後にその点お伺いして、一応やめることにいたします」

 

○厚生省公衆衛生局長 浦田純一

「結論から申しますと、これも水道を介しての水系感染、赤痢菌による水系感染であるということを否定するということはできないわけでございます。御指摘のように、これがガス爆発によったということにつきましては、いろいろと検討も加えましたけれども、たとえば大牟田の患者の発生した時刻、これは爆発時刻よりも以前でございまして、これのみをもっていたしましても爆発事故との関連というものは非常に弱い。それから、このような流行の形態というものは、明らかに水系の伝染病であるという以外に考えられないといったようなことからも、これは水系による水道を介しての赤痢の集団発生であるというふうに考えておるものでございます」

○楢崎弥之助議員

「大臣、いまのは厚生省として初めて認定を出すわけですね、水道汚染説というのは。そう受け取っていいですか。それだけ最後に聞いておきます」

○厚生省公衆衛生局長 浦田純一

「手元にあります資料を仔細に検討いたしまして、やはり水系赤痢の大流行であるというふうに信ずるのが一番妥当であると考えております」 …

 

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